こんにちは、原田です。
気温も安定してくる春の時期は、活動するにはとても気持ちがいいものです。日本には四季があり、春夏秋冬それぞれに大きな特徴を持っています。気温が高い、雪が積もるなど毎日の生活が大変な時期もありますが、それぞれの季節に情緒あふれる風情を持っています。
こういった周囲の環境は、こども達の感性を育むことに好影響を与えます。今回は、こどもの豊かな感性の育み方についてお話しします。
当記事は文部科学省が発表している統計調査「令和2年度「家庭教育の総合的推進に関する調査研究 ~家庭教育支援の充実に向けた保護者の意識に関する実態把握調査~」」の結果を背景にしており、子育て世代の方の子育ての悩みに対して、少しでも力になれたらと思います。
こどもの感性を伸ばすこと
毎日の生活の中で、こどもの自由な発想や行動に目を向けると、その子ならではの感性を大事にしたい、育んであげたいと考えている子育て世代の方は多いのではないでしょうか。
実際にニコンイメージングジャパンの調査、「こどもの教育に関する意識調査」にて、こどもの育て方について「感性」を重視する母親は73.5%という結果が出ています。
感性とは
感性とは具体的にどのようなものでしょうか。それは「様々なものを見たり聞いたりしたときに感じる心の動きや、物事からの刺激によって生まれた感情を、言葉や行動、音楽や絵などで表現する力」です。またそれはこどもに当てはめた場合「その子の感覚で物事を捉える力」だともいえるでしょう。この場合の感覚というのは、「楽しいな」「きれいだな」「なんでだろうな」「変だな」「嫌だな」といったごく普通の感覚のことで、どんなこどもでも自然と持っているものです。
例えば、動物が好き、虫が好き、電車が好き、また絵を描く、楽器を弾く、運動をすることが好きなど、教えられたものでも学んだものでもない、自然と内面から湧き上がってきたものが感性といえるでしょう。
感性を伸ばすには
こうした感性は、これからの時代に自分なりの考えを表現することにもつながります。自分のこどもの行動を見て、「この子は物事をこうやって感じているんだな」と理解を示しながら接することで、じっくりと感性を伸ばしていくことができるでしょう。
気をつけるべきこととして、感性的な部分に答えはないということです。特に小学校に入学する前は成績などの評価を受ける機会がないため、その子ならではの感性とその表現方法を、評価を度外視して育むことができる大事な時期です。そこでこどもが表現するものを親が理解を示しながら育んでいくことが大事です。
結果ではなく過程
人は誰しも、生活の中で五感を働かせ、いつも心を動かされる感覚を感じ取っています。特にこどもは見聞きするものがほとんど新しいものであり、大人よりもはるかに心を動かされることが多いでしょう。こういった感覚の中で「主体的に感じ、考え、表現する」というサイクルが働いています。大切なのは、このサイクルの「結果」ではなく「過程」を認めることです。
例えば、こどもと散歩をしているときに、落ちている木の枝を触ったり拾ったりしているときは、興味がないような急かした対応をせずに、こどもが何かを感じていることを理解して、できるだけ待ってあげましょう。
こどもにとっては外にあるもの全てが新鮮です。風や雨の音、草花の色や形、石ころや木々など、自然の中にある音、色、形などに気づいて興味を持ったり、様々な素材に触れる機会を後押ししてあげることができれば、こどもものびのびと自分の好きなものを見つけ、その感性を広げることができます。
同じ目線を持つ
こどもが作ったものや描いた絵などに対して、ついつい「上手にできたね」「ここはこうした方がいいんじゃない」など、評価するようなコメントをしてしまいがちではないでしょうか。こどもの感性から生み出されるものに良し悪しはないので、「ここの描き方がかっこいいね」「私はこの色が好きだな」など、こどもと同じ目線に立って、自分が感じたことをこどもに対して素直に表現することが大切です。
四季と五感
日本の四季
日本は四季それぞれの季節が明確に分かれており、四季それぞれの風景、色、香りを楽しめます。それを意識して感じることで、新しい感性を呼び覚ますきっかけになるでしょう。広く外の世界に目を向け、親子で季節の移り変わり感じてみたときに、新しい発見があるはずです。
五感への刺激
四季折々で、その季節でしか味わえない五感への刺激があります。例えば、春は桜の美しいピンク色の風景、夏は海や新緑の香りと鮮やかな空の青・草木の緑、秋はその草木が紅葉し、冬には雪化粧と静けさ・枯れ葉を踏みしめる音。様々なことに変化があり、感性を磨くチャンスでもあります。
こういったことを出かけてみて感じたり、その時期でしか食べられない旬の食材を食べることもいいでしょう。旬の食材は目で見て色味が楽しく、口にした触感も心地良いものです。また歯ごたえは聴覚も刺激し、香りも強く嗅覚にも訴えかけます。五感を刺激することで感性を育むだけでなく、ネガティブな感情が和らぐという効果もあります。四季を意識して、こどもがたくさん感じられるよう試してみてください。今までになかった五感が刺激され、新たな発見があるでしょう。
まとめ
こどもの感性を育むうえで何よりも大切なのは、こどもにとっておもしろいと感じることは全く違うことを理解することです。上記を意識してこどもと接することで、こども自身も自分の感性や価値観に自信を持ち、物事の違いを知ることで、人との違いを認め合える広い感性の豊かさが育まれていきます。
様々なものに触れて自分なりの感性を育むことは、主体的に物事を考える素地として、今後ますます必要となってくるのではないでしょうか。確たる正解がない現代だからこそ、自分なりに解決策を考える思考力を育むことにもつながるでしょう。
こういった行動を実践するために、日々の行動を記録し振り返られる手帳を使用してみることも、外に目を向けるうえで一つの要因になります。自分の予定を管理しながら、新しい感性を見つけに行きましょう。
また、弊社商品の『ぼうけんてちょう』には感性を育むための企画として、『四季のミッション』として春夏秋冬の各季節にちなんだミッションをご用意しています。様々な体験や気づきをこどもたちに経験してもらうことができます。
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