そもそも手帳とは?②

こんにちは、髙橋です。

『そもそも手帳とは?①』の続きになります。前回はタグ「手帳とは」からご覧下さい。

今回は皆さんが手帳として、すぐにイメージが付く『 日付の入った手帳 』についてお話をしたいと思います。

 

いつから手帳に日付が入ったのか

世界初の手帳は、1796年に、イギリスのレッツ社(Charles Letts & Co Limited)の創業者であるジョン・レッツ(John Letts)によって1812年に製造 ・ 販売されたダイアリーとされています。店の顧客であった商人たちから「日々の商品在庫の管理や帳簿の記録」が出来るものはないかとの要望により、日誌+カレンダーという製品の開発に至ったとの話です。

現在、 世界中で作られているダイアリーの装丁 ・ 製本技術、 ページデザイン、 その他の形式などの多くは レッツ社の考案を模したものとなっており、全てのダイアリーの「起源」とされております。

https://lettsoflondon.com/our-stories/all-articles/heritage/our-heritage.html

 レッツ社公式サイト

 

いつ現代の手帳の原型が日本に登場したのか

1862年に福沢諭吉が文久遣欧使節団の1人として渡欧し、パリの文具店で購入して持ち帰った『西航手帳』が始まりとされています。 ただし、 この手帳には日付の入った予定を記入する欄はなく、 小型のメモ帳に過ぎなかったようです。

『 日付の入った手帳 』 としては 、それから17年経った1879年に、 フランスの日記を参考に大蔵省印刷局によって発行された「懐中日記」が初になります。この手帳には予定記入欄(1ページに2日)や便覧などが存在しており、 現在の手帳の原型ともいえます。

また、 同じ頃に旧日本軍より発行された「 軍隊手牒 」があります。この手牒には予定を書き込む欄などはなく、軍人としての心構えであったり、所属や階級、本籍、住所、氏名、生年月日、身長などの身分証明書に近い内容が掲載されていました。この手帳が 警察手帳や生徒手帳など、身分を証明するための手帳の原型ともいわれています。

 

ちなみに、手牒の『牒』の字は、律令制における公文書の様式の1つで、現代における手帳の『 帳 』の帳面や帳簿といった記入するための紙面という意味ではない為、厳密には手帳ではないかもしれません。

この2つの『てちょう』には共通するものがあります。所属する団体や共同体から支給されたもので、共同体の構成員に対して、同じ価値観の共有や帰属意識を高めるために手帳は使われていたということです。今でいう『クレド』の浸透に活用されたということですね。

手帳は、理念の浸透や組織の時間軸を統一するのに相性が良いことから、次第に企業が専用の手帳を作るようになっていきます。『年玉手帳』の登場です。

次回はそのあたりから話をさせていただければと思います。

 

※手帳の歴史やそれぞれの出来事に関しては、手帳評論家である舘神龍彦さんの記事を多分に参考にさせていただいております。手帳の草創期から現代の手帳に至るまでの遍歴や考察が素晴らしいものとなっております。 詳しくは是非こちらをお読みください。

 

参考文献
舘神龍彦『 手帳と日本人  私たちはいつから予定を管理してきたか』2018年NHK出版

 

続きはタグ「手帳とは」からご覧下さい。

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