七十二候とはなんだろう-その②夏

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こんにちは、原田です。

全国的に連日の猛暑の中、いかがお過ごしでしょうか。熱中症にはくれぐれも注意し、こまめな水分補給や適切な冷房の使用を行い、暑い夏を乗り越えていきましょう。今回は、七十二候しちじゅうにこうの「夏」の時期について紹介していきます。

『夏』の七十二候

●二十四節気「立夏(りっか)」

蛙始鳴(かわずはじめてなく):5月5日頃

蛙が鳴き始め、水田の中をスイスイと泳ぎまわり、活動を始めます。蛙は別の場所へ移動しても、その後必ず元の生まれた池に戻ってくることから、「帰る=かえる」と呼ばれるようになったといわれています。

蚯蚓出(みみずいずる):5月10日頃

みみずが地上に出てきます。畑の土をほぐしてくれるみみずは動き始めるのが少し遅めです。みみずが掘ったトンネルは、植物の成長に必要な空気や水の通り道になってくれます。みみずには目が無いので、「目見えず」から「みみず」と呼ばれるようになったといわれています。

竹笋生(たけのこしょうず):5月15日頃

たけのこが地面の下から出てくる頃です。たけのこは成長が早く、一晩でひと節伸びると言われています。たけのこにも種類があり、収穫期も少しずつずれています。竹冠に旬と書く「たけのこ」は、まさに旬を感じる野菜の代表です。

●二十四節気「小満(しょうまん)」

蚕起食桑(かいこおきてくわをはむ):5月21日頃

蚕が桑の葉を盛んに食べだします。蚕が餌を食べる音はとても大きく、雨のような音がします。ひと月ほど後には白い糸を体の周りに吐き出しながら繭をつむぎ、この繭から美しい絹糸が生まれます。蚕がつむいだ繭が美しい絹糸になります。

紅花栄(べにばなさかう):5月26日頃

紅花の花が咲く時期とされますが、実際にはもう少し先の6月末が開花時期です。紅花は染料や口紅になり、珍重されました。咲き始めの頃は鮮やかな黄色ですが、成長するにしたがって徐々に赤色が増していきます。

麦秋至(むぎのときいたる):5月31日頃

麦の穂が実り始めます。この場合の「秋」とは実りの季節を表し、穂を揺らす風は「麦の秋風」といわれます。収穫期を迎えたこの頃を「麦の秋・麦秋ばくしゅう」といい、旧暦の4月の異名にもなっています。

●二十四節気「芒種(ぼうしゅ)」

蟷螂生(かまきりしょうず):6月5日頃

カマキリが卵からかえる頃です。秋のうちに産み付けられたピンポン球ほどの卵から、数百匹の子が誕生します。カマキリは肉食性の強い昆虫なので、害虫を食べて駆除してくれます。

腐草為螢(くされたるくさほたるとなる):6月10日頃

草の中から蛍が舞い、光を放ち飛び回るようになります。昔は腐った草が蛍になると考えられていました。水辺や草原の暗がりに浮かんでは消える蛍の光は、夏の風物詩として日本人に親しまれてきました。

梅子黄(うめのみきばむ):6月15日頃

梅の実が黄ばんで熟してきます。青い梅が次第に黄色みをおびて、赤く熟していきます。
梅の実が熟す頃の雨ということから「梅雨」になったとも言われ、梅雨時である旧暦の5月を「梅の色月」と言い表した言葉もあります。

●二十四節気「夏至(げし)」

乃東枯(なつかれくさかるる):6月21日頃

乃東なつかれくさとは、冬至に芽を出し夏至に枯れる「そう」の古名であり、夏枯草の花が黒ずみ枯れたように見えます。紫色の花を咲かせる「靫草うつぼくさ」の漢方名でもあります。

菖蒲華(あやめはなさく):6月26日頃

アヤメの花が咲き始めます。非常に姿かたちが似ていて見分けがつきにくいアヤメ・ハナショウブ・カキツバタですが、まず5月上旬にアヤメから咲き始め、続いて5月中旬にカキツバタ、5月中旬から6月下旬になるとハナショウブが咲き出します。

半夏生(はんげしょうず):7月1日頃

「半夏」とはサトイモ科の「烏柄杓からすびしゃく」の別名で、この頃には山道や畑などに生え始めます。この時期が田植えを終える目安とされました。半夏生は、七十二候であるとともに、雑節のひとつにも数えられます。

●二十四節気「小暑(しょうしょ)」

温風至(あつかぜいたる):7月7日頃

温風は梅雨明けの頃に吹く南風のことで、熱い風が吹き始めます。日に日に暑さが増します。この時節の前後に梅雨が明けますが、梅雨明け頃は湿った暖かい空気が流れ込みやすいため雷雲が発生しやすく、突然の雷雨・突風が起こることもあります。また、強い日差しと共に気温が一気に上がるので、注意が必要な時期でもあります。

蓮始開(はすはじめてひらく):7月12日頃

蓮の花が咲き始めます。蓮はまだ薄明かりの早朝から花が開き始め、昼過ぎには閉じていきます。これを3日間繰り返し、4日目には花びらは再び閉じることなく散っていきます。優美で清らかな蓮は、天上の花に例えられています。

鷹乃学習(たかすなわちわざをなす):7月17日頃

5~6月に孵化した鷹のヒナは、この頃に飛び方や狩りの方法を覚え、独り立ちに備えます。鷹の子が飛ぶ技を覚え、獲物を捕らえる力をつけて一人前になり、巣立ちの時を迎えます。

●二十四節気「大暑(たいしょ)」

桐始結花(きりはじめてはなをむすぶ):7月23日頃

桐の花が実を結び始めます。桐は箪笥や下駄など、暮らしの道具に欠かせないものです。この長さ3~4cmほどの実の中には、翼のある種子がたくさん入っており、風に乗って飛散します。

土潤溽暑(つちうるおうてむしあつし):7月28日頃

土がじっとりとして蒸し暑くなります。土が強い陽気を受けて熱を発することや、熱そのものを「つちいきれ」といい、この頃の蒸し暑さを体現している言葉といえます。このように蒸し暑いことを「溽暑じょくしょ」と言います。

大雨時行(たいうときどきにふる):8月2日頃

夏場の最後の候で、集中豪雨や夕立などの夏の激しい雨が降る時期です。むくむくと湧き上がる入道雲が激しい夕立になり、乾いた大地を潤します。この時期に多い夕立は、低気圧などによる長く広い範囲で降る雨ではなく、その時限りの局地的な雨です。

 

いかがだったでしょうか。
今回は夏にあたる七十二候を見てみました。次回は秋の七十二候を見ていきましょう。

【参考文献】
・『絵で楽しむ 日本人として知っておきたい二十四節気と七十二候』
水野 久美 (著)

 

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