DTPとはなんだろう-その①紙面の作り方について

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こんにちは、原田です。

昨今の印刷業界では、デジタルデバイスの普及により紙媒体にとって難しい環境となりました。また組版ソフトの登場により、誰でも手軽にデザインデータを作成することができるようになり、事業形態も大きな変化を遂げてきました。その中でも、特にAdobe社の提供するソフトウェア群の台頭により、簡単に冊子のレイアウトや写真の加工・補正ができるようになっています。

今回はこういったデザインソフトの紹介をしつつ、そもそも本の紙面を作るために必要な作業、「DTP」とその前後の流れについて紹介していきます。

 

DTPとは

「DTP」とは、「デスクトップ・パブリッシング」(desktop publishing)の略称です。ひとことで説明すると、「コンピュータを使用した印刷物の作成」のことです。日本語で「卓上出版」と言われることもあります。

具体的には、パソコン上で印刷物のデータの作成をすることを指しています。これは、原稿の編集からレイアウト、版下の作成や製版、そして場合によっては印刷までをすべて机上で行う、ということです。ほんの25年から30年ほど前までの出版印刷業界では、「組版」や「製版」などは、まだまだ職人によって行われていた工程だったため、コンピュータがそれらの作業を代替することは大変画期的なことでした。

では実際にどのようなソフトを使ってDTPを行うのでしょうか。DTPソフトとは「DTPを実現するためのアプリケーションソフト」のことを指します。例を挙げると、Adobe InDesign(アドビ インデザイン)やQuarkXPress(クォーク エクスプレス)などがあります。

これらのDTPソフトは、紙の出版物を制作・編集する際にはもちろんのこと、近年では電子書籍のために「書籍のデータ化」にも用いられています。作業の複雑化を避けるために、分かりやすいテンプレートなど便利な機能が用意されていることもあり、操作のしやすさ、特にAdobeのアプリケーションは互換性の高さが特徴です。

 

使用するアプリケーション

DTP制作で使われる代表的なソフトには、InDesign、Photoshop、Illustrator、QuarkXPressの4つがあります。

Adobe InDesign(アドビ インデザイン)

紙面のレイアウトのためのソフトです。文字や文章と画像を組み合わせたレイアウトデザインを行うソフトで、主にページ数がある冊子や書籍、パンフレットなどの制作に使用します。

Adobe Photoshop(アドビ フォトショップ)

写真編集のためのソフトです。色の補正や修正、合成など、画像加工・編集の際に使用します。不要なものを消したり、視覚効果を加えたりすることができる、画像補正に特化したソフトです。

Adobe Illustrator(アドビ イラストレーター)

イラストや図形などを作成するイラストソフトです。ポスターやチラシなど、ページ数が少なくデザイン性の高い媒体に向いています。図形・イラストのレイアウトや、ロゴデザインにも適しています。

QuarkXPress(クォーク エクスプレス)

Adobe InDesignが普及する前に一般的だったレイアウトソフトです。役割としてはInDesignと同じです。安定感があるため、現在でもQuarkXPressを使用している企業があります。

 

全体の流れ

ここでは一般的なDTPデザインの仕事の流れについて、各工程でどのような作業が行われているのかを説明します。

企画

案件を獲得した際、最初に企画書を作成し、印刷物のアウトラインを具体化します。クライアントとの打ち合わせを行い、表現したいことをヒアリングし、それを踏まえて全体の方向性やビジュアル・レイアウト案を固めます。

デザイン案の作成

次に、実際のデザイン作成に取り掛かります。企画書の内容を元にして情報を盛り込み、デザインやレイアウトを決めていきます。表紙・目次・本文といった各種ページのデザイン・レイアウトサンプルを作成します。

写真・イラストの準備

デザインが決まったら、必要となる写真の撮影、イラストの手配など素材の収集を行います。制作物によってどんな種類の画像やイラストが必要かを吟味し、それに応じた手配を行っていきます。

DTP作業

紙面の作成に必要な全ての材料が揃い、DTP作業に入ります。作成したデザイン案に沿って素材を当てはめていき、全体のDTPデザインを進めます。

現在のポピュラーなやり方として、本文となるデータをInDesignにより作成します。そこに文章を流し、紙面を作成します。紙面に挿入する画像データはPhotoshopにて加工・レタッチし、図やイラストはIllustratorにて作成し、本文に配置していきます。

校正

DTPによる紙面のデザインが完成したら、試し刷りの「校正紙」を出力します。ここで誤字脱字のチェック、画像の確認、文字の太さや線の形などレイアウト全体のチェックを行います。

下版

作業を進めていき印刷用データが完成したら、印刷会社へデータを渡します。これを下版といいます。こうして印刷物が出来上がります。

いかがだったでしょうか。
DTPデザインと一口に言っても、実際にはデザイン以外にも様々な工程が含まれています。工程の多さから、スケジューリングが非常に重要になってきます。

今回はDTPという部分を中心に、印刷物の内容の作り方を紹介しました。
次回はアドビソフトを中心としたデザインソフトを見ていきましょう。

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