路線図とは

こんにちは、髙橋です。

4月の半ばになり、徐々に暖かくなってきましたね。もうコートはクリーニングに出してしまって衣替えを始めてもいいかもしれませんね。

さて、4月19日は何の日か調べてみたところ、『地図の日』が制定された日とありました。今回はこの『地図の日』にちなんで、手帳によく掲載される記事の路線図について、深堀りしていきたいと思います。

 

『地図の日』の由来

まず『地図の日』について、

日本ではじめて精巧な日本地図を作った伊能忠敬が、1800年(寛政12年)旧暦の4月19日(現6月11日)に蝦夷地(北海道)に向けて出発し、測量を開始した日

が由来になります。

測量の期間は17年にもおよび、測量を終えて地図の編集作業を行う途中、伊藤忠敬は病に倒れ、完成を見ずに73歳(1818年)で生涯を終えました。
地図の編纂については、高橋景保が引き継ぎ、忠敬の死後3年たった1821年(文政4年)に完成となります。

完成した地図の名称を『大日本沿海輿地全図(だいにっぽんえんかいよちぜんず) 』といい、大図214枚、中図8枚、小図3枚の構成になっております。

路線図とは

さて、本題の路線図になるのですが、まず路線図がどんなものかというのを確認していきましょう。

wikipediaにわかりやすく意味が解説されていたので引用させていただきます。

路線を表す線と停留所(鉄道駅)を表す点に記号化されて表現される。路線図は路線と路線にある駅の順序を視覚的に伝える性格を持ち、方向や距離などは大まかで地理を正確に表現することが第一目的ではない。地理的正確性よりも路線上の相対的な駅の位置や路線の接続関係が優先される。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B7%AF%E7%B7%9A%E5%9B%B3

つまり通常の地図のように緯度・経度の正式な位置がわからなくても、路線図は大まかな位置関係と次どこに停まるといった順番がわかってもらえればよいものになります。

 

最初の鉄道路線図(地図)

1839年にジョージ・ブラッドショウが刊行した『ブラッドショウ・イギリス鉄道地図』が鉄道路線図の始まりとされております。当時の路線図は縮尺に基づく通常のイギリス地図に、鉄道路線をやや太い線で表記したもので、地図上にわかりやすく鉄道路線を表記した物という内容になります。

日本で一番最初の路線図は、1894年(明治27年)10月に創刊された『汽車汽舩旅行案内』という月刊の時刻表の1904年7月刊行版に記載されたものが初になります。イギリスの路線図と同様に縮尺を表示した地図に鉄道路線を太線にて表記したものになります。

 

路線図の原型(ダイアグラム型)

最初の鉄道路線図では、一般的な地図情報が網羅されている地図に鉄道路線を強調したような内容であったため、縮尺した路線網の主要部分が非常に見づらいものでした。しかし1933年にイギリスのロンドン市交通局に電気回路製図工として勤務していたハリー・ベック氏が、デザイン性に優れた路線図を考案し、その後の世界中の路線図に大きな変革を与えました。

通称“ベックマップ”と言われているこの路線図は、正しい地図上の線路位置に沿って引くのではなく垂直・水平・45度の線で整理し、実際の駅間距離に関わらず統一の長さで表記することで、すっきりと全体の位相図を俯瞰出来るようにしたものになります。

ロンドン地下鉄路線図の変遷をまとめたハリー・ベック氏の本ダイアグラム型路線図の原型

 

また、地図上の余計な情報がなくなったことで、路線図本来の役割である「利用者が出発駅から目的の駅までのルートを把握すること」が容易になりました。

当社でも鉄道路線図を制作・更新していますが、地下鉄路線図はまさにこのダイアグラム型の路線図となっております。

当社が2020年に制作したダイアグラム型東京地下鉄路線図

 

 

ジオグラフィック型路線図

ダイアグラム型の鉄道路線図は、情報が非常に見やすく美しいデザインなのですが、徐々に鉄道路線が増えて複雑化していくと、どうしても実際の地理とかけ離れてしまい、かえってわかりづらくなってしまうという事態となりました。ニューヨーク地下鉄の路線図は1970年代にダイアグラム型から実際の位置関係に近いジオグラフィック型の路線図に切り替えていきました。

ただ、以前のロンドン鉄道地図といった形に戻ったのではなく、ダイアグラム型とジオグラフィック型の長所を併せ持った路線図といったもので、実際に近い地図にダイアグラム型の規則性を持った表記をすることで、利用者が混乱しないような作りになっていきました。

当社が2020年に制作したジオグラフィック型東京近郊路線図

 

 

手帳の便覧に路線図が載ったのは?

こちらについては、弊社が一番最初に手帳に掲載しました。

創業は昭和25年になり、創業者の髙橋儀平は国鉄労働組合の出身で、弊社の手帳の原型を築いた『労働日記』に、労働組合の組合員の皆様の活動の助けになるのではないかという情報の一つに全国鉄道路線図の情報がありました。掲載当初の手帳は現存しておりませんが、1961年の手帳に掲載している全国路線図を下記に掲載いたします。

東北・北海道
中部・関東
四国・中国・近畿

参照

九州
東京近郊
大阪近郊

1961年の弊社の路線図を見ると、鉄道路線図の初期型に近いですね。辛うじてジオグラフィック型とも言えますが・・・

当時はスマホもありませんし、情報を持ち運ぶための手段は紙しかなかった為、鉄道で遠方に移動しなければいけない場合には、ポケットサイズの手帳に鉄道路線図が掲載されていると非常に便利だったのかもしれませんね。

いかがだったでしょうか?路線図は鉄道を開発したイギリスに始まり、当初は地図上の一部表記、次いで利用者の利便性を優先した駅間の距離に影響されない整列された配置図、そしてその二つの掛け合わせといった形で変化をしていきました。

デジタル化の進むこれから時代路線図はどのように変化していくのか。手帳に路線図を掲載している弊社としても注視していきたいと思います。

参照
PROJECT TOEI 路線図の未来~ダイヤグラムの誕生からGoogle Mapまで
https://project-toei.jp/column/map_future/160801_085913.html

J-STAGE 鉄道路線図の成り立ちと検索性に優れた位相図化について
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jssdj/48/5/48_5_55/_pdf/-char/ja

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